フィギュア棚のサイズ選び|高さ・奥行き・耐荷重
フィギュア棚のサイズ選び|高さ・奥行き・耐荷重
フィギュア棚は、外寸だけ見て選ぶと高確率で失敗する収納だ。幅43×奥行37×高さ163cmのような数字は棚の本体サイズにすぎず、実際にフィギュアが収まるかどうかは段間と奥行きの内寸で決まる。
フィギュア棚は、外寸だけ見て選ぶと高確率で失敗する収納だ。
幅43×奥行37×高さ163cmのような数字は棚の本体サイズにすぎず、実際にフィギュアが収まるかどうかは段間と奥行きの内寸で決まる。
筆者も最初に買った奥行き29cmのカラーボックス型ラックでは、1/7フィギュアの台座が2cmはみ出して前面に指をぶつけ続けた経験がある。
だからこそ、棚のカタログを眺める前に手持ちの最大サイズを採寸して、段間・奥行き・耐荷重・幅を順に決めていきましょう。
結論:フィギュア棚のサイズは4つの数字で決まる
フィギュア棚は、段間・奥行き・耐荷重・幅の4つを手持ちの最大個体から逆算すると、候補が一気に絞れます。
デザインや価格から先に入ると、見た目は良くても入らない、あるいは空間が余ってスカスカになる。
採寸せずに選んだガラスケースで、最上段だけ髪先が天板に触れてしまい、その段を小型フィギュア専用に変えた経験があると、4数字を先に固める意味はよく分かります。
スケール別・必要段間と奥行きの早見表
まず目安を押さえてしまいましょう。
1/7スケールは全高20〜25cmで、段間28〜30cm・奥行き30cm以上が起点になります。
プライズは20cm前後で段間24〜25cm・奥行き25cm以上、ねんどろいどは10cm前後で段間13〜15cm・奥行き15cm以上が見やすい基準です。
混在コレクションなら、棚全体を最大サイズに合わせるのが基本になります。
| スケール | 全高の目安 | 必要段間 | 必要奥行き |
|---|---|---|---|
| 1/7スケール | 20〜25cm | 28〜30cm | 30cm以上 |
| プライズ | 20cm前後 | 24〜25cm | 25cm以上 |
| ねんどろいど | 10cm前後 | 13〜15cm | 15cm以上 |
段間は「全高+20%の余白」が基準です。
全高30cmなら36cm必要という計算になり、この余白は見栄えのためだけではありません。
手を差し込んで取り出すためのクリアランスでもあり、天板や髪飾りがわずかに触れる事故を避ける役割も持ちます。
友人の相談では、手持ち最大の1体だけを測ったところ候補が3点に絞れ、その場で決着しました。
採寸にかかった時間は5分でした。
外寸表記に釣られないための内寸チェック
商品ページで目に入るのは、幅43×奥行37×高さ163cmのような外寸表記であることが多いです。
ところが実際に効くのは、扉の内側までの実寸や、棚板の厚みを引いた有効段間です。
可動棚は自由そうに見えても、止め位置はダボピッチに縛られるので、記載どおりの高さがそのまま使えるとは限りません。
数字の見栄えより、内側で何cm残るかを見たほうが失敗しにくいでしょう。
外寸だけで判断すると、入るはずのフィギュアが天板や枠に当たって止まります。
ガラス扉のケースなら扉の内側までの寸法、棚板があるなら板厚を差し引いた実寸が勝負どころです。
記載がない場合は、メーカーへ確認するか、レビュー写真から棚板位置を読むしかありません。
奥行きも同様で、1/7と1/6が混在するなら30〜35cm以上を見ておくと、前後の干渉を避けやすくなります。
この記事で決める4つの数字
結局のところ、決めるのは段間・奥行き・耐荷重・幅の4つだけです。
段間は入るかどうか、奥行きは台座と前後配置が成立するかどうか、耐荷重は長く使えるかどうか、幅は何体並べられるかを左右します。
どれか1つでも欠けると、棚は机上の空論になります。
幅を先に決めると配置計画が立ち、耐荷重を先に決めると素材選びがぶれません。
耐荷重は最後に効いてくる制約です。
段間と奥行きが足りていても、棚板1枚3.5kgの制限がある定番ケースに、1kg級のスケールフィギュアを5体並べれば上限を超えます。
ガラス5mm・幅1200×奥行300mmは破壊荷重24〜28kgに対し安全荷重5kg、6mmは破壊荷重40kgに対し安全荷重8kg、8mmなら12kg積載でもたわみ約1cmに収まる、という差もあります。
重い個体を下段に寄せ、上段は軽めにする。
地震対策も含めて、4つの数字を独立に満たす考え方で組み立てていきましょう。
棚選びの前に測る3つの寸法とコレクションの棚卸し
棚を選ぶ前に、手持ちフィギュアの実測値を出すと失敗が一気に減ります。
見るべき数字は全高・台座径・最大幅の3つで、ここを曖昧にしたまま外寸だけで棚を買うと、内寸や段間が足りないまま詰む流れになりやすいです。
しかもコレクションは増える前提で考えないと、今は入っても1年後に窮屈になります。
### 全高は「台座の底から髪・武器の先端まで」で測る
全高は台座の底面から最も高い部分までを測ります。
ここで見落としやすいのが、後ろに跳ねた髪、掲げた武器、背中の翼のような突起物です。
キャラクター造形は上方向に張り出すことが多く、カタログの全高表記と実測がずれるのは珍しくありません。
とくに1/7スケールは全高20〜25cm前後、目安23cmという幅があるので、数字だけ見て段間を決めると余白が足りなくなります。
採寸に使う道具は、金属の直尺と台座径用のメジャーで十分です。
柔らかいメジャーは円に沿ってしまい、実際の寸法より長く出やすいので、筆者は真上から直尺を当てる方法に落ち着きました。
自宅のコレクションルームで全個体の全高を一覧化したときも、最大28cm・最小9cmと3倍以上の開きがあり、段間をすべて同じにする設計は成立しないとすぐ分かったのです。
### 台座径と最大幅は真上から見て測る
台座径は真上から見た最大の直径で測ります。
1/7スケールでは円形台座の径が15cm前後の例が多く、これが奥行き要件をそのまま決めます。
全高だけを見て奥行きを軽く扱うと、台座が前にはみ出して扉が閉まらない、という最頻出の失敗につながります。
奥行き29cm前後のラックでは1列は置けても前後2列は成立しにくく、35〜40cm以上が見えてくると初めて運用の幅が出ます。
最大幅も、腕を広げたポーズや翻ったスカート・マントを含めて測ります。
動きのあるフィギュアは台座径より本体幅のほうが大きいことがあり、隣の個体と干渉して1段に並べられる体数が想定より減ります。
ノンスケールのプライズは20cm前後、ねんどろいどは2〜2.5頭身で10cm前後と見た目の差が大きいので、横幅の把握を抜くと配置計画が崩れやすいです。
ℹ️ Note
台座を含めた採寸は必須です。全高だけでは、棚の前後や左右の干渉を読み切れません。
### 最大サイズの1体を基準に棚を選ぶ
棚卸しでは平均値ではなく最大値を基準にします。
20体のうち19体が20cmでも、1体だけ28cmなら、その1体を飾りたい段は28cm基準で設計する考え方が要ります。
可動棚なら段ごとに段間を変えられるので、大型用の段を1つ確保しておくと、背の高い個体だけ別扱いにできます。
平均で収める発想は見た目には楽でも、いざ主役級を置いた瞬間に破綻しやすいのです。
段間の基準は、フィギュア全高に20%ほどの余白を足す考え方が扱いやすいです。
1/7基準なら段間28〜30cmが目安になり、1体300g〜1kg級の個体が並ぶ前提でも配置しやすくなります。
さらに今後の増加分も見積もって、現在の体数の1.3〜1.5倍が入る容量を選んでおくと、買い増しが続いても棚の再編成に追われにくいでしょう。
Step1 棚板の高さ(段間)を決める:全高+20%が基準
段間はフィギュアの全高そのものではなく、頭頂部から棚板までに必要な余白を含めて考えると失敗しにくいです。
基準は全高に20%を足すこと。
30cmなら36cm、23cmの1/7スケールなら約28cmが目安になります。
この余白は、単に入るかどうかの問題ではありません。
出し入れのたびに髪や装飾がガラスや棚板に触れやすくなり、指が引っかかって造形を傷めることがあるからです。
見た目にも効きます。
上部が詰まりすぎると圧迫感が出て、せっかくの造形が窮屈に見えてしまいます。
余白20%が必要な理由:手の出し入れと圧迫感
余白20%を取る理由は、保護と鑑賞の両方にあります。
全高30cmのフィギュアに36cmの段間を見込めば、手を差し込む動作にも少し逃げができ、ガラスと髪の間に指を挟みにくくなります。
23cm級の1/7スケールで約28cmを確保する考え方も同じで、造形を「置ける」ではなく「気持ちよく飾れる」寸法に近づける発想です。
筆者もジャストサイズで組んだ棚は、飾るたびに気を遣うだけでなく、見た目まで窮屈になりがちだと感じました。
可動棚はピッチ刻みでしか合わない
可動棚は自由にミリ単位で調整できると思われがちですが、実際にはダボピッチの刻みでしか止められません。
一般的な家具のダボピッチは32mm、ショーケース用の棚柱は25mmピッチ、細かい調整用に15〜20mmピッチの製品もあります。
つまり必要段間が28cmでも、実際に選べるのは27.2cmか30.4cmのような飛び飛びの値になるわけです。
筆者が28cm狙いで組んだときも、32mmピッチの制約で27.2cmか30.4cmしか選べず、切り上げた結果、1段分の段数を失いました。
設計の最初にピッチを確認していれば、棚構成そのものを変えられたはずです。
| 棚の種類 | ピッチ | 取れる高さの例 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| 家具の可動棚 | 32mm | 27.2cm、30.4cm | 汎用性重視 |
| ショーケース用棚柱 | 25mm | 27.5cm、30.0cm | ある程度細かく調整したい場合 |
| 細調整用製品 | 15〜20mm | 28cm前後を詰めやすい | 余白を詰めたいとき |
ピッチの制約があるなら、必要段間は切り上げで考えるのが基本です。
28cm必要なら30.4cmを取る、という判断になります。
切り捨てて27.2cmにすると入らないか、入っても余白がほぼ消えるので、飾り替えのたびに不便が積み重なります。
固定棚と可動棚の使い分けもここで決まります。
段間が最初から決まっている固定棚は割り切りやすく、可動棚は融通が利く代わりにピッチの壁を越えられません。
段間が余るときのひな壇・中間棚での埋め方
固定棚のケースでは、最初から段間が大きめに設計されていることがあります。
全面ガラスの定番ケースは段間約40cmという設計で、1/7スケールには余裕がある一方、10cm前後のねんどろいどには縦方向が余りすぎます。
筆者が段間40cmの固定棚にねんどろいどを並べたときも、上部30cmがほぼ死に空間でした。
そこで100円ショップのアクリル台でひな壇を組み、同じ段に3列配置できるようにしたところ、収容数は約2倍まで上がりました。
有効段間は棚板厚を引いた実寸で考えると整理しやすく、余った高さは空気のまま残すより、ひな壇や中間棚で埋めたほうが見栄えも収容効率も整います。
Step2 奥行きを決める:台座径とはみ出しが基準
フィギュアの奥行きは、棚の見た目より先に台座径と前後の余白で決めると失敗しにくいです。
台座が収まっても扉やガラス面に近すぎれば、開閉時に干渉したり、見た目の圧迫感が増したりします。
まずは「置けるか」ではなく「出し入れできるか」まで含めて考えるのが基準になります。
台座径+前後クリアランスで必要奥行きを出す
必要奥行きは、台座径に背面側と前面側のクリアランスを足して見ます。
台座径15cmのフィギュアなら、背面側に2〜3cm、前面のガラス扉側に2〜3cmを見て、必要奥行きは20cm前後が目安です。
ただしこれは1体を正面向きに置いた最小値で、実際には腕や髪、ベース装飾が前後に出るぶんだけ余裕が削られます。
数字を先に置くと、棚の寸法だけで判断してしまう失敗を避けやすいです。
奥行き30cm以上を実用上の基準にするのも、こうした余白を吸収するためです。
奥行き30cm未満だと大型フィギュアが収まりにくく、台座が前にはみ出して扉が閉まらない事態が起きます。
1/7と1/6が混在するコレクションでは、30〜35cm以上を確保しておくと、見た目と運用の両方で安心しやすいでしょう。
前後2列で飾りたいときの奥行き条件
カラーボックス系のラックは奥行き29cm前後が標準で、1/7の台座径15cmなら1列は問題なく置けますが、前後2列は物理的に成立しません。
筆者も奥行き29cmのラックで1/7フィギュアを前後2列にしようとして破綻し、結局1列+ひな壇に切り替えました。
数字を先に出していれば、棚を埋める前に配置の限界が見えていたはずです。
前後2列で飾るなら、奥行きだけでなく台座の重なり分まで見て、台座径の2倍+クリアランスで最低35〜40cmは欲しいところです。
さらに、後列は前列に隠れるため、奥行きが足りても視認性は別問題になります。
ひな壇で後列を持ち上げないと後列が死ぬので、棚の奥行きに余裕があるほど、高さ方向の演出とセットで考える必要があります。
奥行きが足りないときの斜め置き・ひな壇
奥行きが浅い棚では、斜め45度に振る置き方が逃げ道になります。
筆者が試したところ、占有奥行きが実測で3cmほど減り、扉のクリアランスが確保できました。
しかも正面からの見え方が単調にならず、顔や衣装の立体感が出て、結果的に演出面でも良化しました。
浅い棚ほど、正面固定より斜め置きのほうが収まりがいい場面は少なくありません。
もう一つは、台座を小型のものに交換する方法です。
台座の主張が強いフィギュアほど奥行きを食いますが、小型化できればそのぶん前面の逃げが生まれます。
そこにひな壇を組み合わせれば、前列で足元を隠さず、後列の頭身も拾いやすくなります。
奥行きが足りない棚では、斜め置きとひな壇を組み合わせるのが定石です。
Step3 耐荷重を確認する:素材別の安全荷重とたわみ
ガラス棚板は見た目以上に繊細で、厚みが1mm違うだけでも安全荷重の考え方が変わります。
厚み5mm・幅1200×奥行300mmでは破壊荷重24〜28kgでも安全荷重は5kg、6mmでも破壊荷重40kgに対して安全荷重8kgにとどまります。
割れる前にたわみが先に実用性を奪うためで、正面から見て中央が沈んでいれば、その時点で配置の見直しが必要です。
筆者も1/7スケールを並べたガラス棚で、数ミリのたわみと中央へのわずかな傾きを見つけ、地震が来れば連鎖倒壊する形だと感じました。
ガラス棚板は厚み5mm・6mm・8mmで安全荷重が変わる
5mmと6mmの差は、単なる数字の違いではありません。
5mm・幅1200×奥行300mmのガラスが24〜28kgまで耐えられても安全荷重が5kgに抑えられるのは、重量が増えるほど中央のたわみが先に進み、接地面の小さいフィギュアがじわじわ内側へ寄ってしまうからです。
6mmになると安全荷重は8kgまで上がりますが、これは「少し余裕が出る」程度ではなく、飾り方の自由度が実際に変わる差だと考えた方がいいでしょう。
8mm・幅1200mmでは12kgを載せてもたわみは約1cm程度に収まり、見た目の安定感がぐっと増します。
ただし、棚板だけ見ても足りません。
クランプ式のガラス棚受けは金具1個あたり5〜10kg程度で、棚板が持っても金具が先に限界を迎えることがあります。
全面ガラスのデトルフ系ガラスケースでも棚板1枚あたりの最大荷重は3.5kgと決まっており、ここを超えると棚板の強度以前にケース全体の設計条件から外れます。
つまり、ガラス棚では板・金具・ケース本体の3つを別々に見る必要があるのです。
木製棚板は幅が広いほどたわむ
木製棚板はガラスより安心感がありますが、幅が広くなると中央のたわみは無視できません。
集成材18mm・幅90×奥行15cmを両端支持して中央に2kgを載せた比較では、たわみにくさはヒノキ、パイン、スギの順でした。
同じ厚みでも樹種で挙動が変わるので、木なら何でも同じとは言えないわけです。
幅の広いラックで中央が落ちると、前に出した個体がわずかに前傾し、見た目は平気でも振動で崩れやすい配置になります。
実際、木製の幅90cmラックで中央がたわんだため、重い個体を左右の端、つまり支柱の直上に移し、中央には軽いねんどろいどを置く形に変えたことがあります。
すると目視でたわみはほぼ消え、棚そのものを買い替えずに済みました。
支柱のある位置に重さを逃がす、中央には軽いものを置く。
この組み方だけで、同じ棚がずっと扱いやすくなります。
耐荷重を「1段◯体まで」に換算する
耐荷重はkgのまま眺めるより、「1段に何体まで」で考えた方がずっと実用的です。
1/7スケールのスケールフィギュアは1体あたり300g〜1kg程度になることが多く、棚板1枚3.5kg制限のケースなら1kg級を3体、500g級なら7体が上限になります。
数字が出た瞬間に、段間が足りるかではなく、そもそも詰め込みすぎていないかが見えるようになります。
この換算を先にしておくと、奥行きや高さに余裕があっても安全側に収めやすいです。
重い個体を中心に集めるのではなく、端に逃がす、軽いものを中央に置く、棚受け金具の上限も一緒に見る。
そこまでやって初めて、飾る量と安定性のバランスが取れます。
飾り映えと安心感は両立できるので、計算は面倒でも先にしておくのがおすすめです。
Step4 本体サイズと段数を設置スペースに合わせる
全面ガラスのコレクションケースは、幅43×奥行37×高さ163cmの定番寸法でも、実際に置けるかどうかは部屋の幅だけでは決まりません。
4段構成で8体前後まで見込める一方、搬入経路や重心まで含めて組み立てると、見た目と安全性の両方が安定します。
筆者がコレクションルームを組んだときも、高さ163cmのケースを中央寄りに置くと圧迫感が強く、壁際へ寄せて低い棚と組み合わせたほうが空間は落ち着きました。
幅×段数で「何体飾れるか」を出す
収容体数は、棚の幅と段数から逆算すると読みやすくなります。
全面ガラスのコレクションケースは幅43×奥行37×高さ163cmが定番で、価格は7,000円前後です。
幅43cmに台座径15cmの1/7を並べるなら1段2体が現実的で、間隔を詰めても2体が上限になりやすく、4段なら8体前後で頭打ちになる、と考えると無理がありません。
壁一面を埋める感覚より、1段ごとの実寸で「何体を見せる棚か」を決めるほうが、後からの不満が少ないでしょう。
背の高い棚は重い個体を下段に集める
背の高い棚ほど、見た目以上に重心の設計が効きます。
重い個体を上段に置くと、地震時に振り子のように力が逃げず、ケース全体が倒れやすくなるからです。
重量級のスケールフィギュアは下段、軽いねんどろいどやプライズは上段に分けると、揺れに対する安定感が変わります。
現在は重量級の1/7を最下段、軽いねんどろいどを最上段に固定していますが、地震対策だけでなく、目線の高さに主力を置けるため鑑賞性も上がりました。
見せ場は上へ、荷重は下へ。
配置の基本はここに尽きます。
1年後の増加分を見込んで1段空ける
段数は「今の体数がぴったり入る」条件で決めると、すぐに息苦しくなります。
コレクションは増える前提で、現在の1.3〜1.5倍が入る容量にしておくと、次に買った1体のために棚を組み直す手間を避けやすいです。
余白がある棚は空間の無駄ではなく、追加購入を受け止めるための余地だと考えたほうが納得しやすいでしょう。
筆者も当初は数字上ぎりぎりで足りる構成にしがちでしたが、実際には1段空けておいたほうが、配置替えの自由度が高く、増えたときのストレスが少ないと感じています。
壁際に大型1台を置くか、小型を複数台に分けるかも、この拡張余地で見え方が変わります。
複数台なら模様替えや引っ越しに強く、1台集中なら見栄えが締まる。
おすすめです。
サイズ選びの失敗パターンと対処
サイズ選びでつまずく原因は、寸法そのものよりも「入れる前提」が甘いことにあります。
背丈、奥行き、棚板の強度、転倒対策を切り分けて考えると、購入後のやり直しはかなり減ります。
さらに、ケース素材と照明まで同時に見ておくと、飾った直後は収まっても後から劣化や反りで困る流れを避けやすいです。
背が入らない・奥行きが足りないときの逃げ道
背が入らないなら、まず高さだけを無理に詰める発想を捨てたほうが早いです。
可動棚なら1段分を犠牲にして段間を広げ、固定棚なら最上段、つまり天板までの空間へ大型を逃がすのが手堅いでしょう。
それでも収まらない個体は、別ケースに分けるほうが造形を守れます。
無理に押し込むと髪の先端がガラスに当たり続け、先細りの造形が崩れやすくなるからです。
奥行き不足は、斜め45度置きと台座の小型化で数センチを捻出できます。
ケースの扉が閉まるかどうかの境目は、この数センチで決まることが多いです。
どうしても収まらないなら、扉なしのオープンラックへ振り切る手もあります。
実際、筆者が一時避難させた個体は3か月でホコリの積もり方が扉付きケース内の個体と明確に差がつきました。
置けることと、きれいに保てることは別問題だと考えておきましょう。
たわみ・破損を防ぐ載せ方
棚板がたわむときは、重い個体を支柱の直上に寄せて中央を軽くするだけで収まる場合が多いです。
棚板は真ん中がいちばん弱く、そこに荷重が集まると見た目以上に歪みます。
沈みが残るなら、棚板の増し厚か、下から支える支柱の追加が必要です。
たわんだ状態を放置すると、棚板の割れ方次第で下段まで巻き込むので、早めに配置を見直しましょう。
ケース素材と照明も、この段階で決めておくと後悔が減ります。
UVカットアクリルは紫外線を97%以上カットする製品が多く、ガラスはUVBは遮るがUVAは通します。
照明はLEDなら紫外線ほぼゼロ、蛍光灯は日光の約1000分の1の紫外線を出すため、長期展示ではLEDが有利です。
展示面の見栄えだけで選ぶと、後から劣化の差が気になってきます。
アクリルケースを自作・オーダーするなら、板厚は3mmまたは5mmが一般的です。
1辺が450mmを超えるサイズなら5mm厚を選んだほうが安心でしょう。
薄い板で大きな面を作ると反りや歪みが出て、扉が閉まらなくなるからです。
サイズを上げるほど、見た目より構造のほうが先に限界へ近づくと覚えておくと失敗しにくいです。
地震対策は重心を下げてから固定する
倒れる対策は、固定より先に重心を下げるのが順序です。
重い個体を下段に集めたうえで、ケース底面の四隅に耐震ジェルを敷き、上部を突っ張り棒やL字金具で壁に固定します。
この順序を逆にして固定だけ強化しても、上重心のままでは扉内でフィギュアが飛び出します。
まず重心、次に接地、最後に固定です。
筆者が耐震ジェルをケース底面の四隅に敷いたうえで上部を突っ張り棒で固定したところ、揺れたときのぐらつきが目に見えて減りました。
ジェルだけ、突っ張りだけの状態とは安定感が違います。
こういう対策は、単体で効くものを積み上げるより、役割を分けて重ねたほうが効きやすいのです。
おすすめです。
安心して飾れる状態を作って、長く楽しみましょう。
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